前提条件
- オペレーティングシステム:Windows 10/11、macOS 10.14以降、Linux(Ubuntu 20.04以降推奨)
- スペック:CPU 2コア以上、RAM 4GB以上、ディスク空間 20GB以上
- ツール:Docker Desktop(全OS対応)、Git(コマンドラインツール)
1. Dockerのインストール
Windowsの場合
-
Docker Desktopのダウンロード:
- Docker公式サイトから「Docker Desktop for Windows」をダウンロードします。
- インストーラーを実行し、画面の指示に従ってインストールします。
- 重要:WSL 2を有効にすることを推奨します。インストール中に「Use WSL 2 instead of Hyper-V」を選択してください。
-
起動確認:
- スタートメニューから「Docker Desktop」を起動し、トレイアイコンが表示されれば成功です。
- コマンドプロンプトで
docker --version
を実行し、バージョン情報が表示されればOKです。
macOSの場合
-
Docker Desktopのダウンロード:
- Docker公式サイトから「Docker Desktop for Mac」をダウンロードします。
- DMGファイルを開き、Dockerアイコンを「アプリケーション」フォルダにドラッグします。
-
起動確認:
- アプリケーションフォルダからDocker Desktopを起動し、トレイアイコンが表示されれば成功です。
- ターミナルで
docker --version
を実行し、バージョン情報が表示されればOKです。
Linuxの場合(Ubuntuを例)
-
Dockerのインストール:
sudo apt update sudo apt install docker.io -y sudo systemctl enable --now docker sudo usermod -aG docker $USER
-
起動確認:
- ターミナルで
docker --version
を実行し、バージョン情報が表示されればOKです。 - 一度ログアウトして再ログインし、ユーザーがdockerグループに追加されたことを確認します。
- ターミナルで
2. Difyのインストール
手順
-
Gitのインストール(未インストールの場合):
- Windows/macOS:Git公式サイトからインストーラーをダウンロードして実行します。
- Linux:ターミナルで
sudo apt install git -y
を実行します。
-
Difyのソースコードを取得:
git clone https://github.com/langgenius/dify.git cd dify/docker
-
環境変数の設定(optional):
cp .env.example .env nano .env # テキストエディターで環境変数を編集
-
Docker ComposeでDifyを起動:
docker compose up -d
- 注意:Docker Compose v2を使用する場合は
docker compose
を、v1を使用する場合はdocker-compose
を実行します。
- 注意:Docker Compose v2を使用する場合は
-
動作確認:
- ブラウザで
http://localhost
にアクセスし、Difyの初期化画面が表示されれば成功です。 - 初期化画面で管理者アカウントを作成します(メールアドレス、ユーザー名、パスワードを設定)。
- ブラウザで
3. よくある問題と対処法
1. Docker Composeが見つからない場合
- 原因:Docker Composeがインストールされていない可能性があります。
- 対処法:
- Windows/macOS:Docker Desktopを再インストールし、「Docker Compose」が有効になっていることを確認します。
- Linux:ターミナルで以下のコマンドを実行します。
sudo curl -L "https://github.com/docker/compose/releases/download/v2.18.1/docker-compose-$(uname -s)-$(uname -m)" -o /usr/local/bin/docker-compose sudo chmod +x /usr/local/bin/docker-compose
2. ポートが衝突する場合
- 原因:Difyが使用するポート(80、443、5001など)が他のサービスに占用されている可能性があります。
- 対処法:
.env
ファイルのNGINX_HTTP_PORT
とNGINX_HTTPS_PORT
を他のポートに変更します(例:8080
→8081
)。- 変更後、
docker compose down
とdocker compose up -d
を実行します。
3. データが保存されない場合
- 原因:Dockerのボリュームが正しく設定されていない可能性があります。
- 対処法:
docker compose down
でサービスを停止します。docker volume ls
でボリュームを確認し、不要なボリュームをdocker volume rm
で削除します。docker compose up -d
で再開します。
4. 補足情報
1. Docker Composeの基本コマンド
- サービスの起動:
docker compose up -d
- サービスの停止:
docker compose down
- コンテナの状態確認:
docker compose ps
- ログの確認:
docker compose logs -f
2. モデルの追加方法
- Difyの管理画面にログインします。
- 左側メニューから「Model Providers」を選択します。
- 「Add Model」ボタンをクリックし、使用するモデル(例:OpenAI、Google Gemini)のAPIキーを入力します。
3. サポートと更新
- 公式ドキュメント:Dify公式サイト
- コミュニティ:GitHub、Discord
- 更新方法:ソースコードのディレクトリで
git pull
を実行し、docker compose up -d
で再起動します。
以上がDifyのインストール方法です。手順に問題があれば、コミュニティや公式サポートに相談してください。Dockerを初めて使う方でも、丁寧に実行すれば問題なく動作させることができます。